公益社団法人 十日町青年会議所
第61代理事長
重野 剛基
株式会社大野屋重機建設

スローガン
〜一人一人の力を集結し未来へ導く光を妻有に解き放て〜
基本理念
笑顔あふれる越後妻有の創造

理事長所信

【はじめに】
 私達が生活する十日町市と津南町で構成される越後妻有は自然豊かな里山で、日本有数の豪雪地帯です。過去の私は、雪を一言で表現すると生活に支障を及ぼすことを想像しました。しかしながら、雪がなければ発展しなかった様々な文化や食があります。人の背丈以上に降り積もる雪は、ミネラル豊富な雪解け水となり田畑を潤わせ、魚沼産コシヒカリは数あるブランド米の中でも上位に位置しています。織物も雪国の風土が生み出した宝の一つで、雪にさらし強くしなやかな風合いに仕上げる技術を生かし、高めることで雪国独自の織物を作り上げました。そして近年、越後妻有では日本一長い川である信濃川で新たにラフティングやカヌーと言ったスポーツが盛んに行われ始め、2000年から3年に一度、世界最大級の国際芸術祭(大地の芸術祭)が開催されることにより、この地域は「大地の芸術祭の里」とも呼ばれ注目を集めています。このように特色ある魅力があるにも関わらず、私は十日町青年会議所に入るまで気付くことが出来ませんでした。活動を通して、多くの先輩に学び関係各所と共に事業を展開していく中で、故郷とこの団体を誇りに思えるようになりました。
 入会を経て、様々な事業に携わり、地域の問題に果敢に挑む先輩諸氏の背中は今でも鮮明に覚えています。「失敗を恐れるな」「楽しまなければ面白くないだろ」とよく言われ、昔は、ただ参加するだけでしたが、いつしかその背中に魅力を感じるようになりました。そして、60年間続いた歴史を色あせることなく会員一人一人に誇りを持って伝えていかなくてはいけません。
 私達の使命は、この地域を未来へ輝かせることです。一人一人が一歩を踏み出せばこの地域は必ず変わります。その一歩を十日町青年会議所は教えてくれました。今しか出来ないことは沢山あります、自分の可能性を信じて突き進みましょう。いつの時代も地域を変革出来るのは私達青年の一歩なのです。

【創立60周年を迎え】
 先輩諸氏の情熱と歴史を受け継ぎ、十日町青年会議所は創立60周年を迎えます。その時代における地域の問題を解決すべく、困難に立ち向かい、惜しまぬ努力を続け、築き上げてきた礎の上で、私達は活動することが出来ています。さらには地域のご協力とご理解を頂けたからこそ、長きに亘り運動を継続する事が出来ました。そこで、多くの方々への感謝の想いを表すべく記念事業を開催します。会員全員が一致団結して取り組むことは、個々の能力向上にもなり、これからも十日町青年会議所が地域に必要な団体であるために全員で成功させましょう。

【輝く越後妻有】
 少子高齢化が叫ばれる中、私達の越後妻有も他人事ではありません。未来を担う子供達の転出や出生数の低下は、どの地域でも問題視されていますが、なぜ人口が減少していくのでしょうか。以前は、一度地域外に出ると後継ぎの為や親の為に戻ってきたものですが、近年は、あまり戻ってこないという話を耳にします。何年か前、私の知人に戻って来たいが良い就職先や出会いがあるかと聞かれたことがありましたが、期待に応える返事が出来ませんでした。職はあっても所得が伸び悩み、出産までたどり着けなければ人口増加にはつながらないと思います。私達は不満を口にするのではなく、未来を見据えて考えなくてはいけません。
 2016年に公職選挙法の一部を改正する法律が成立し、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、今年十日町市で改正後初めての首長選挙が行われます。新たな有権者の想いを行政に響かせる為にも、まずは若い市民の政治意欲を醸成させ、決して他人任せにすることなく政治に参加することで自分たちの地域が発展すると考えます。
 私達自身が地域の魅力を十分に語り、魅力を伝えることが出来ればこの地域に再び若者が戻って来るはずです。更には地域外の方もこの地域に移り住んでくれるはずです。私達が自然・文化・歴史を見つめなおし、発信することで、少しでも人口流出・人口減少に歯止めをかけ、市民が増えると共に越後妻有の発展につながって行きます。

【おもいやりの心は日本の心】
 次世代を担う青少年を健全な大人に育成することは、私達大人の責務と考えます。日本は感謝の心、おもいやりの心を古くから重んじてきた国です。私達は、その心を忘れることなく、次世代に伝えていかなくてはいけません。衣食住すべてが豊かになっているからこそ、昔以上に私達大人が手本にならなくてはいけません。急速に情報を吸収する青少年の時期にその心を学ぶことが大事ですし、これから大人になっていく子供達に次世代へ受け継がれるような心を育んで欲しいと考えます。

【備えあれば、憂いなし】
 2004年10月23日中越地震が発災し、県内外の建築・構造物は、耐震構造、免震構造と形を変えてきています。その後、この地域では2011年豪雪による災害救助法の適用。同年新潟・福島豪雨災害で激甚災害の指定を受け、この地域は多くの災害を経験しています。中越地震から13年の月日が経過する今、気持ちはどう変化しているでしょうか、私達は過去の経験を生かし、運動を展開していくことで、記憶を風化させないように防災意識を高め、備えることで市民が安心して暮らせると考えます。

【会員拡大・会員資質】
 私達は、なぜ会員拡大をしなくてはならないのか。少数になれば事業の規模縮小につながり、市民に伝えたいことにも制限が生じます。青年会議所として活動を行えるのは、20歳から40歳という限られた時期です。この時期に多くの学びや試練を得て、様々な人との繋がりを持つことにより、個人の成長や企業の発展に繋がります。会員拡大は昨今伸び悩み、十日町青年会議所は創立当初の会員数に近い所まで減少しており、役職を兼任しながら活動しています。数ある事業の中でも、十日町雪まつりコミュニティひろばの運営は会員の能力を最大限に生かすことが出来る事業です。青年会議所として年度が変わり、早々に行われる全体事業にあげられ、毎年多くの来場者を迎えます。会員同士、長期間同じ時間を共有する中、意見の対立や衝突さらには外部協力者との打ち合わせを乗り越えることで、会員の能力が高まり、より良い年度のスタートが出来ます。しかし、このままの状態では歴史ある事業を行うことが難しく、時代の流れに沿った運営を考えなくては、会員の生活に支障をきたすでしょう。これも修練の一つではありますが、時間を大切に活用することは、必ず自己の成長につながります。
 一人一人が同志を増やすことに意識を向け、決して他人事にせず会員拡大を遂行しましょう。拡大は決して簡単ではありませんが、必ずどこかに同じ志を持つ青年が居るはずです。先の見えない時代だからこそ、我々が明るい豊かな社会を築くために率先して行動し、英知と勇気と情熱をもって一歩ずつ歩まなければならないのです。私達の運動を発信することで必ず同志が受信してくれるはず、様々な角度から会員一丸となって拡大に取り組みます。

【結びに】
 鮭の遡上を思い浮かべてください。故郷を飛び出し、大海原に旅立つ稚魚たちは、どうして生まれ故郷に戻って来るのか、その疑問は私達の地域と似ているように思えます。都会に一度は旅立つ子供達に多くの知識と経験を蓄えて頂き、いずれは故郷の為にその力を発揮してもらうことこそ、この地域の財産になると思います。
 私達の運動は、地域に必要だと信じています。なぜ会員数は減って来ているのでしょうか。時代背景もしかり、他団体の増加、私達の勧誘方法、多くの原因があるかも知れません。私達が楽しく、周りを巻き込み、活動する事が大事です。様々な他団体の活動などにもアンテナを伸ばし、良い所を吸収し、私達の運動に生かそうではありませんか。苦労の先に達成があり、達成の先に喜びがあると信じ、共に歩んで行きましょう。

執行部メンバー
直前理事長 馬場 大和 十日町タクシー株式会社
副理事長  田村 祐昌 株式会社田村自動車
副理事長  長谷川吉徳 株式会社長谷川砂利
副理事長  佐藤 幸治 佐藤建築
専務理事  山田 武  山田建工株式会社

〒948-0088 新潟県十日町市駅通り17番地 十日町商工会議所内
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